車のリコールが出るとディーラーは儲かるの?整備士さんは忙しくなるんじゃないの?
このような疑問を持たれたことないですか?普段の点検+リコールという突発的な仕事が増えますので、もちろん忙しくなります。
でも、仕事が増えるから実は儲かっているの?この記事ではそんな疑問にわかりやすくお答えします。
しかしお客様の立場から考えると…?
リコールが出るとカーディーラーは儲かります!
リコールは自動車メーカーが届け出ます。
実際に改善対策をするのがディーラーの整備士です。リコールでも作業(仕事)をしていますので、当然ながらメーカーから作業工賃がもらえます。
リコールが出るとディーラーはある意味、メーカーから美味しい仕事をもらっているようなものなのです。
部品代に利益を計上してはいけないが整備工賃で儲けが出る
大規模なリコールが出るとカーディーラーははっきり言って儲かります。
部品代で利益を出してはいけないのですが、整備工賃はちゃんとメーカーに請求しています(部品代は原価で請求)。
この工賃収入はほぼ100%利益です。
当然ですが、同じ10,000円の売上でも「7,000円で仕入れた部品を10,000円で売る」よりも、「10,000円の作業工賃(人件費のみ)」をもらう方が10,000円まるまる儲かりますよね。
ちなみにリコールでメーカーからもらえる工賃は一般整備工賃よりほんの少しだけ安いです。
安いといっても数百円程度なので赤字になることはまずなく、リコール作業をすればするほど儲かります。
一般整備をするより、なぜリコールの方が儲かるの?
答えは、実際にかかった整備時間で請求するのではなく、決められた整備時間で請求するからです。
以前、スバルの完成検査リコールを受けました。案内には「3時間程度リコール作業にかかる」と記載されていましたが、実際にはリコール+12か月点検の作業で1時間半しかかからずに完了しました。


この例のように、リコールは実際にかかる時間よりも余裕をもった作業時間が設定されているのです。
スバルで受けた完成検査リコールの場合は1時間半しか時間がかかっていないのに、3時間分の作業工賃と12か月点検費用の利益が出ます。
入庫をしてもらうための誘致時間や電話代、案内の郵送代などがかかっても、一般的な整備をするよりリコール作業をした方が遥かに儲かります。
リコールの内容によっては10分で改善措置(作業)が終わるのに、メーカーに1時間分の工賃請求をするなんてことも。
リコールが発表された時の整備士の本音

またリコールか…。
これが本音です。点検、車検、一般整備。通常の仕事内容にリコールが追加されると当然忙しくなります。
ご案内の発送、お詫びの電話、実際にご来店していただいてからのお詫び…。リコールが出たからといって月間予算が減るわけではないので、普段の仕事内容が減るということはありません。
リコールが出ると“ディーラー本体”は儲かりますが「社員に対して還元」は、どこのディーラーでもほとんどしていないのではないかと考えます。
少なからず僕が働いていたところでは無かったので、しんどいだけでしたね。
様々な使用状況や道路状況があり、実際に走行してみないと再現しない不具合もあるけれど、「設計段階で分かるでしょ?」というリコールが最近は多いなと感じます。
メーカーにはしっかり丁寧に自動車を作ってもらいたいものです。
お客様の立場から考えると
ありがたいことに、ほとんどの方は「ディーラーが車を作った訳ではないので仕方がない。きっちり整備していただけるのなら大丈夫」と言っていただけることが多いです。
中には激怒する方もいますけど…。ディーラーが窓口ですので、お客様からお叱りを受けるのも責務です。
自分の車にリコールが出ると、不安になったり怒りたくもなりますよね。わざわざ休日にディーラーまで行って待ち時間があって余計なガソリン代もかかる。
めんどくさいし、不信感も出てくるかと思います。冒頭から「儲かる」ということを書いていますが、お客様の立場からすると「リコール=欠陥」な訳です。
忙しくなるからといってディーラーの人間は常日頃から低姿勢で丁寧、誠心誠意な対応しなければなりません。
リコールを受けに行くと慌ただしい中でスタッフの対応が悪く、さらに不快な思いをされたことがある方が、きっといらっしゃるはずです。
ディーラーはなぜ対応が悪いのか?
それは教育を受けていないからです。
ディーラーが窓口であってお客様に謝罪しなければならない。悪気があって不快な思いをされる対応をしている訳ではないです。
僕自身、どのように謝罪したら良いのか、どうお詫びすればいいのかの「指導と教育」を受けた記憶がないです。こんなこと言ってはダメですが、何となく雰囲気で平謝りしている人が多いのが現実。
そして次の予約があるし慢性的な人手なので、作業が遅れると対応ができない。これも丁寧な対応ができない理由の一つです。
近年車離れが問題視されていますが、儲けることが最優先で「社員の補充や教育」にお金を使わないディーラー多いです。
そんな状態が続くようでは、お客様や社員が離れるのは当然だと考えます。



