カーディーラーで丁寧な対応をしてもらった。お礼として手土産(差し入れ)は持って行った方が良いのかな?
こういった疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
僕がディーラーで働いていてお客様から差し入れをいただく機会は実際に多かったです。
- 遅くまで商談に付き合ってくれた
- 交通事故に迅速な対応をしてくれた
- 無理なお願いを利いてくれた
- 故障で困っているところを助けてくれた
- いつも丁寧に整備してくれてありがとう
など
若い世代の人からいただくこともありますが、やはり年配のお客様からいただくことが多かった印象です。
でも、車の購入やサービスを受けた対価としてお金を支払っているのに「さらにお礼として物をあげる」のを“変”に思う人もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、ディーラーにお礼としての手土産(差し入れ)は本当に必要なのか?もし渡すとしたら何が良いのかをご説明します。
ディーラーにお礼の手土産は必要か?
商品を受け取ったり整備をしてもらった代金としてお金を支払っているのですから、お礼をしたいことがあったら「ありがとう」と、口頭で伝えるだけでも十分です。
「何かをあげないといけない」と考える必要はありません。もちろん感謝の気持ちがあればご厚意で手土産を渡してもまったく問題ないです。
地域にもよると思いますが、一度は断られても「お言葉に甘えて」や「遠慮なくいただきます」の流れで普通に受け取ってもらえます。
せっかく用意していただいたのですから、ありがたく頂戴します。
手土産を渡す人はなぜ渡すのか?
では、渡す人はどんな場面で渡しているのか?
- 何かを無料でしてもらった
- 無理を利いてもらえた
- 突然のトラブルに対処してもらえた
- 来店時に毎回
特に「無料で対応してもらえたお礼」としてお持ちいただく人が多かったです。
例えば、ボディのキズが目立たなくなる程度まで磨いたり、事故現場まで見に行ってアドバイスをしたり、大幅な値引きをしたり。
お客様が困っていることを解決したけれど、お金としては請求しない・できないことは「無料でいいですよ」伝えることが多いです。
お客様側からすると「ここまでしてもらって無料じゃ悪い」という気持ちがあって渡すのだと考えます。大幅な値引きに関しては「こんなに引いてくれて悪かったね」の気持ちかもしれませんね。
他にも、「引越しをするのでもう来れない」と言って、差し入れを持ってきていただいた律儀なお客さまもいらっしゃいました。
費用が発生しないことでも、物をもらうためにしているのではないので感謝の気持ちだけで十分です。
差し入れを渡すと整備士は丁寧な作業になる?
正直なところは普段より丁寧な作業になる可能性は高いです。
お客様から差し入れを貰っているのに、「いつもより雑」になんかは出来ません。
例えば、室内清掃をより丁寧にしたり、今回の作業では対象外だけど「言われなくてもタイヤの空気圧を調整しておこう」のような感じで。
部品を使うと費用がかかったり在庫が狂います。整備士は無料で出来そうな作業で「差し入れのお礼」をしようと考えます。
どんな手土産がディーラーに喜ばれるのか
もしお礼がしたくて手土産を渡すとしたら何が喜ばれるのか?
何を渡しても喜んでもらえるとは思いますが、今までの経験上で中には「これはちょっと…」という物もいただいたことがあります。
- あまり喜ばれない手土産
- 喜ばれる手土産
上記2点についてご説明します。
あまり喜ばれない手土産
- お寿司・お弁当(生もの全般)
- 生菓子
- エナジードリンク
普段であればお寿司は喜んで食べます。しかし、突然の手土産でお寿司をもらっても困ってしまいます。
そのお客様は「お昼に食べてね」という意味で買ってきたのだと思いますが、お昼ご飯を買ってきている人もいれば、愛妻弁当を持ってきている人もいます。
忙しくバタバタしていることが多くて、急いで食べるのも失礼かなと。晩御飯に持って帰るにしても生ものですし、スタッフで分けると家族分にしては少ないです。
生菓子も同じような理由で、その日中の賞味期限(消費期限)だと食べる暇がありません。
働き方改革で残業が出来ず、会社から退出する時間に厳しくて仕事終わりにちょこっと食べることも難しいのです。
エナジードリンクに関してはベテラン組が嫌う傾向があります。若手は好んで飲みますが、ベテランは健康に気遣っていて糖分を気にしている人が多いです。
それでしたら、まだ「栄養ドリンク」の方がベテランにも抵抗がなく飲んでもらえます。
喜ばれる手土産
- 焼き菓子
- おせんべい
- チョコレート
- 飲み物
- タオル(夏場)
- 塩飴(夏場)
- カイロ(冬場)
基本的には無難なお菓子が良いと思います。
ディーラースタッフは人数が多いので、たくさん入っていて個包装だと持って帰っても食べることができて助かります。
あとは、おせんべいやチョコレートなんかも分けやすいですし、いつでも食べれて喜ばれます。
切り分けなくても食べれるお菓子だとありがたいです。
「飲み物・タオル・塩飴・カイロ」なんかはディーラー特有の差し入れかもしれませんね。飲み物は各自1本ではなく「3ケースあるから分けてね」という豪快な人もいました。
暑くて寒い環境なので、「整備士には体調を気遣う差し入れ」をたくさんいただいていた記憶があります。
なかには毎回持ってきていただける人もいらっしゃるのですが、毎回だと途中でやめにくくなるかもしれません。
ずっともらえたのに「今回は持ってきていない」となると、前回に何か失礼があったのかな?と感じてしまいます。
厚かましい考えですけど、手土産は“ここぞ”というタイミングがベストです。
さいごに
「お礼」は、心がこもっていれば必ずしも「物」を渡す必要はないです。
新車の商談で大幅に値引きしてもらったからといって、お菓子を買って渡していたら実質的な値引き額が減ってしまいます。
「良い対応をしてもらった」にしても、逆に高くつくかもしれません。
「ありがとう」の言葉とリピート客としてまたそのお店を利用すれば、それで気持ちは伝わります。あまり気を遣いすぎないようにしましょう。