カーディーラーには営業マンと整備士がいて、当然ですが車を買うには営業マンと商談をします。車の整備をするには整備士に依頼します。
「いつもお世話になっている整備士さんから車を買いたい!」
こう思った時に営業マンからではなく、整備士から車を買うことはできるのか?整備士から車を買うと言った場合、整備士に対して報酬はあるのか?成績や評価は上がるのか?
この記事では、そんな疑問にお答えします。
整備士から車を買うことはできるのか?
整備士から車を買うことはできない
まず答えとして整備士からは車を買うことはできません。
主に営業マンは新車の販売や保険、アフターフォロー。整備士は車の整備、板金見積り、用品販売をしています。
極端な話をすると、営業マンが工場で車検や整備をしないようにカーディーラーでは営業マンと整備士で役割が別れています。
営業マンはパソコンやタブレット端末を使って商談をするのですが、その端末は営業マンだけに配布されていて整備士はどうすれば見積もりを作れるのか、どのようにメーカーへ新車注文を出すのか、を教えてもらう機会がありません。
そして整備士は車の購入をする際に、どのような書類の手続きをしたらよいかを詳しく知りません。
整備士から車を買う時は紹介になる
整備士は営業マンへ「車を購入したい人を紹介する」という形になります。
「整備士から車を買う」と言っても結局は営業マンが車の手配をしているのです。営業マンからすると貴重な1台が成績として付くので美味しい話となります。
車の購入を紹介した時の報酬は?
会社によって紹介報酬制度は違うかと思いますが、僕の勤めていたディーラーでは1台紹介するごとに5,000円がもらえることになっていました。
何百万円もする車に対して意外と少ないです。
しかも「一度も取引のない新規のお客様を紹介する」という条件がありました。この条件の難易度が非常に高い。
「いつもお世話になっている整備士さんから車を買いたい!」
こう言われても過去にお世話になっているので「新規のお客様」ではないです。
家族や知人を紹介するにしても、過去にオイル交換などで入庫履歴があると新規のお客様として扱ってもらえなくなります。
成績や評価はあがるのか?
会社に貢献できて成績があがりそうですが成績とは関係がありません。紹介によって整備士の成績や評価があがることはなく、紹介制度そのものが機能していませんでした。
紹介制度は総務課や保険課といった内勤の方も対象で合わせて200人弱いましたが、年間で数名(1人か2人)しか利用していません。
家族や知人が車を買いたいと言えばお手伝いをしますが、紹介に恩恵が少なく条件が厳しいので誰も積極的に取り組みませんでした。
若者の車離れなどこれから増々厳しくなる車業界ですが、会社運営として考えが甘かったように思います。
もっと積極的に取り組める環境を作ることで、会社としてもメリットがあるのに…。
さいごに
今回は整備士から車を買うことはできるのかをお答えしました。
整備士から車を買うことは出来ず、商談の席に同席するくらいしかできません。通常通り、営業マンから車を購入することをおすすめします。
お気に入りの整備士がいる場合は気軽に指名しましょう。どこのディーラーでも車の整備を誰にお願いするかの指名が出来るはずです。
いつも見てくれる整備士がいると安心や安全につながり、より良いカーライフを送ることができます。