自動車整備士を目指した方は、幼いころから車が好きでミニカーや車のプラモデルを好んで作っていたと思います。
中学、高校へと進学して、「大学へ行く」のか「専門学校へ行く」のか「就職する」のか、進路を決める時期が来て…
「そうだ自動車関係の道へ進もう。」
このように考えた人は自動車整備の専門学校や短大・整備科のある大学へ進みます。
しかし、実際に自動車整備士として職に就くとなんか違う。「暑い、寒い、給料が安い、汚い」。徐々に車に対して熱意がなくなり、なんとなくの流れ作業で整備をするようになってしまいます。
「帰ってゲームをしたり遊びに行きたい。早く今日の仕事終わらないかな~。」やる気がないまま毎日を過ごしていると、会社からの評価は下がる一方です。
ここでは、整備士を辞めたいと思いながら、ずるずる働く自動車整備士は年次を重ねていくとどうなるのかをご説明します。
整備士を辞めたいと思いながら働き続けると
整備士を辞めたいと思いながら働く人の特徴
まず整備士を辞めたいと思いながら働く人の特徴はズバリ「だらだら」している人。だらだらしている人は向上心とやる気がなく、整備士を辞めたいと思いながら働いているはずです。
ノルマや時間に追われる日々ですが、上司からやれと言われるからやっているだけ。これでは働いていて何も面白くありません。
頑張った対価として支払われるお給料が少なく、お客さんに喜ばれる整備のやりがいを徐々に感じなくなっていきます。
この記事を読んでいる整備士ではない人は、ディーラーの整備工場を覗いたことがありますか?
最近は、ショールームから整備工場が見える店舗が多いです。見えない店舗は邪魔にならない距離で工場を見てみると良いですよ。
やる気のない整備士は油断していて、だらだらしていますので一度、確認してみましょう。
出世できない整備士の末路
出世ができない整備士の末路は、作業着の回収・配達や車両センター(新車・中古車)へ配属されます。
つまり、出世ができない整備士は年次を重ね体力面で衰えた時に作業着の回収や配達をする人間として、お客さんと直接関わらない場所へ異動させられるのです。
あまり力が要らない作業着の回収や配達係、新車や中古車センターで黙々と用品付け、店舗へ車を配送する前の清掃係として働くことになります。
そもそも整備士が出世するのは難易度が高い
僕が働いていたディーラーで整備士が出世するコースをご説明します。
- 社内検定に合格後、検査員資格を取得する
- 国家2級自動車整備士から国家1級自動車整備士資格を取得する
- 板金見積り資格を取得する
- フロントアドバイザーに就任
- 営業職を経験
- 副店長へ昇格
- 店長へ昇格
- 各部署の部長
まずは各検定や資格を取得する試験に合格していかなくてはいけません。国家1級自動車整備士を取得することは大変難しく名誉がある資格です。
ところが国家1級自動車整備士の資格はそれほど重要視されていませんでした。
取得していなくても、結局は「管理職の人間に気に入ってもらえるか」が重要で整備士としての昇格は正当な評価がされていないと感じていました。
フロントアドバイザーまでは整備士の中で競合しますが、ジャンルの違う営業職の経験をしたり副店長から上は営業マンも一緒に競合するため、それ以上の出世は狭き門です。
昔ながらの職人気質は通用せず、体力が衰えても過酷な整備士として働き続けるか保険課などの事務的な部署に異動するしか道はありません。
出世ができるビジョンが見えないのなら整備士を辞めるべき
整備士を辞めたいと考えながら出世ができるビジョンが見えず、いつまでも外野で球拾いをしている状態なら、早急に整備士を辞めるべきです。
会社に整備士として貢献して、お給料が「そこそこもらえている」のであれば何も問題がありません。
一生懸命働いても給料が安すぎることが一番の問題です。
入社してから半年や数年で辞める社員に「根性がない」とか「最近の若者は」などの心無い言葉を浴びせることがあります。しかし、早く見切りをつけて退職や転職をする新入社員の判断は正しいと思います。
若ければ若いほど車とは別の知識を学ぶことができるので軌道修正が容易です。例えば、人気のプログラミング学習にも若いうちから挑戦することができます。
年齢を重ねるごとに進路が少なくなるため、本当にやりたいことができなくなります。
さいごに
僕は14年間働いてディーラー整備士を退職しました。もっと早く辞めるべきだったと後悔しています。
整備士を辞めたいと考えながら、ずるずる働き続けるのは時間の無駄です。
世の中は広いので他にどんな仕事があるのか?お給料はどれくらいなのか?くらいは調べておきましょう。
▼ 転職先を調べてみる ▼