カーディーラーで定期点検や修理を受けた後に、こんなことを言われた経験はありませんか?
「そろそろお車の買い替えを検討してみてはいかがでしょうか?」
まだまだ乗るつもりで整備をしているのに、営業マンから新車に乗り換えるように促されることは多いのです。
車が古くなってきて安全の為に言っているのか?営業ノルマの為に乗り換えさせようと言っているのか?どちらかわからず警戒してしまうなんてこともありますよね。
時には、整備士が直接「買い替えた方が良い」と提案してくる場面もあり得ます。
今回は「整備士と営業マンが結託して新車に乗り換えさせようとする」ことはあるのか?そんな疑問にお答えします。
整備士と営業マンが結託して乗り換えさせようとすることはあるのか?
正直なところ答えは「ある」です。
タブーなお話かもしれませんが、整備士と営業マンが結託して新車に乗り換えさせようと不安を煽ることがあります。
高めの修理見積りを出す
特に低年式の車(古い車)ほど、今は大丈夫でも将来は交換しておいた方がよい部品が沢山出てきます。
車の修理をすると「まだまだ乗るぞ」って気持ちになりませんか?そうなってしまうと、なかなか乗り換えてくれなくなるのです。
もし修理費用が高額になると「修理するのか・乗り換えるのか」の選択肢が生まれますよね。
実は、そろそろ乗り換えてほしいお客さんに対して、営業マンは整備士に「高めの修理見積もりを作って」とお願いすることがあります。
整備内容を見積りに詰め込んで高い見積りをお客さんに提示すると不安を煽ることができるからです。そこで整備士が必要最低限ではなく、高めの修理見積りを作成して新車の商談へ持っていきやすくします。
商談までこぎつけることが出来たら、あとは営業マンの“腕次第”です。
整備士からすると「売り上げの面」と「大事に乗って欲しい」という気持ちがあり、修理しながら乗り続けて欲しいのが本音。
新車に乗り換えてしまうと、新しい車は整備するところが無くなってしまいますので。
整備士を商談に同席させる
整備士の口から直接「乗り換えた方がいい」とアドバイスがあると信ぴょう性が上がります。
営業マンから乗り換えの提案をされると、お客さんは「商売(営業)」と感じて警戒してしまうので、車の状態を診ている整備士から「修理するより乗り換えた方がいいですよ」と言って、「本当に車の寿命なんだ」と感じさせる作戦を講じます。
そこで営業マンはすかさず修理代や維持費、新車に乗り換えた時の「ランニングコスト」を比較し、乗り換えの方向へ持っていきます。
新しい車は燃費が良かったり新技術や安全装備が備えられていて、5年や10年前の車と比べると魅力的に感じるので、お客さんは「新車のメリット」を知ってしまうと新車に興味がなかった人でも欲しくなってしまいます。
『欲しい』と思わせることができれば、営業マンの“勝ち同然”です。
乗り換えると整備士の仕事が減る?
新車に乗り換えてしまうと整備士の仕事が減ります。しかし営業マンに「貸しを作っている状態」なので問題はありません。
お客さんと仲が良くて、来店してもらう約束(誘致)をするのは営業マン。
例えばバッテリーやタイヤを売りたい時に営業マンからも一緒に交換をお願いしてもらったり、整備のノルマに届きそうにない時は追加で来店してもらえるように誘致(電話)をしてもらうこともありました。
整備士と営業マン。仲の良し悪しはありますが、どちらもノルマがあり計画達成へ向けて賢く日頃から動いています。
お互いに協力し合うことで足りない部分を補っているのです。
見破るためにはどうすればよいか?
では整備士と営業マンが結託して新車に乗り換えさせようとしているかを見破るには、どうすればよいか?
2つの答えがあります。
- 修理箇所を実車で確認する
- 第三者に確認してもらう
「なぜ修理しなければいけないのか?」「どこを修理するのか?」を実車と見積もりを照らし合わせて、不要な整備が入っていないかを確認します。
明らかに要らない整備が含まれていると、整備士は“しどろもどろ”になって答えることができません。
中には口が達者な整備士もいて誤魔化しているのかもしれません。心配であれば、第三者に確認してもらうのが一番確実です。
第三者とは別の整備工場のことです。
高い見積りをあえて見せずに「車の調子が悪い」や「この箇所を修理したらいくらかかる?」と伝えることで、クリーンな修理費用で比較ができます。
見積りの結果に不要な整備箇所が多く、修理金額の差が大きすぎた場合は「新車に乗り換えさせよう」と結託していたのだと言えます。
さいごに
カーディーラーでも「出来る営業マン」ほど商売上手で「出来ない営業マン」ほどお淑やかです。
長くお付き合いするなら「出来ない営業マン」の方が売込みが少なくて気楽ですが、会社としては「出来る営業マン」を好みます。
疑ってばかりになりますが、色んな策を講じて整備士と営業マンが結託することがありますので、必要のない新車に乗り換えさせられないように注意してくださいね。