ブリタのMAXTRA+(マクストラプラス)は日本仕様と並行輸入品があるけど、カートリッジの違いはあるのだろうか?
このような疑問にお答えします。
- パッケージ
- 原産国
- 交換目安
- ろ過水量
- 浄水能力
- ろ過スピード
- 味(口当たり)
- 価格(相場)
我が家では、水道水を注ぐだけでおいしい水が自分で作れるBRITA(ブリタ)のリクエリを使っています。
ペットボトルのゴミが出ず、コスト抑えれて、冷蔵庫のドアポケットに入るのがお気に入りです。
マクストラプラスカートリッジの使用期限を迎えて交換しようと思ったのですが、日本仕様と並行輸入品があり、公式サイトやレビューを見てもイマイチ違いがよく分かりません。
分からなかったので、試しに並行輸入品を買ってみて実際に使ってみると明らかに違う点がいくつかありました。
この記事は、マクストラプラスの日本仕様と並行輸入品(海外仕様)の違いをご説明します。
ブリタ マクストラプラスの日本仕様と並行輸入品の違い
こちらがAmazonで購入した「並行輸入品のマクストラプラス 簡易包装4個セット」です。
正規の箱に入っているのではなく、バラを集めて1袋にまとめている代わりに少し安めの価格設定をしています。
バラ売りしているショップは箱潰れなどで中身だけを販売していることが多く、袋が破けたり破損している訳ではありません。
簡易包装版でも性能に問題はないです。
マクストラプラスは旧マクストラフィルターカートリッジの改良版で浄水性能がアップしています。
「マクストラプラス」はマクストラ対象製品と互換性があります。「マクストラ」はマクストラプラス対象製品の「Style スタイル」には使用できません。また、クラシックカートリッジ用のポットには使用できません。
違い | 日本仕様 | 並行輸入品 |
---|---|---|
パッケージ | マークあり | マークなし |
原産国 | 中国 | ドイツ・イギリス・スイス |
交換目安 | 1日3.5リットルで約2か月 | 1日2.5リットルで約2か月 |
浄水スピード | 早い | 遅い |
浄水能力テスト | 12項目 | 1項目 |
味(口当たり) | 柔らかい | 硬い |
サポート | ブリタジャパン | ブリタドイツ本社 |
価格 | 正規価格 | 正規価格より安い |
カートリッジの見た目はほぼ同じです。違いを詳しくご説明します。
パッケージの違い
日本仕様のパッケージは「日本仕様 だから高除去」という日本列島のマークが外箱に印刷されています。
もちろん日本語で書かれたパッケージですので、すぐに日本仕様と分かります。
並行輸入品は英語がメインで使われていて「ハングル文字、キリル文字、中国語、ドイツ語」などの外国語表記です。
日本語はごく一部だけで、続きに何が書いてあるのかよく分かりません。
説明書や外箱も英語メインです。ブリタの浄水ポットを使ったことがあれば、イラストだけで何が言いたいか分かります。
原産国の違い
日本仕様の原産国は中国です。
意外なことにマクストラプラスの日本仕様は日本製ではありません。ブリタのカートリッジでやけに「日本仕様」とアピールしているのは、こういった事情があったのですね。
並行輸入品の原産国は、ブリタ本社がある「ドイツ」と「イギリス」「スイス」の3種類があるようです。
※他にもある可能性があります。
今回、Amazonで購入したカートリッジは「ドイツまたはイギリス」の商品説明でした。
あまり気にすることではないですが、並行輸入品で注文すると原産国を自分で選べないデメリットがあります。
日本産の日本仕様だったら一番良かったのに。今回はドイツ産が届きました。
仕様 | 原産国 |
---|---|
日本仕様 | 中国 |
並行輸入品 | ドイツ・イギリス・スイス |
交換目安の違い
日本仕様の交換目安は「1日3.5リットルの使用で約2か月」です。
Amazonの商品説明(並行輸入)には「1日3リットルの使用で約2か月」、楽天市場の別のショップでは「1日2.5リットルの使用で約2か月」と記載されています。
しかし、届いたカートリッジの説明書きには「1日2.5リットルの使用で約80日」と記載されています…。
どれが正しいの?
各国・地域で水質(硬度)が違うので、どれくらいと断言できないというか曖昧な表現をしているようです。
少ない方で比べると、交換の目安は「浄水量で比べると日本仕様の方が長持ち」で「期間で比べると同等」でした。
「2か月1サイクルのメモリ」を使っていれば、海外製でもそのまま使えます。
浄水量の交換目安は、2か月で最大60リットルも違います。1日の浄水量が多いご家庭は日本仕様が良いです。
仕様 | 交換目安 |
---|---|
日本仕様 | 1日3.5リットルで約2か月 |
並行輸入品 | 1日2.5リットルで約2か月 |
ろ過流量(浄水スピード)の違い
水道水がすべて浄水されるまでの、ろ過流量(浄水スピード)は明らかに違います。
日本仕様が「3分40秒ほど」だったのに対して、並行輸入品は「6分50秒」の2倍近くもかかってしまいました。
初めてブリタの浄水ポットを使った時は浄水スピードが思ったより早くて「買ってよかった」と思いました。
しかし、並行輸入品に取り替えてからは水の落ちる勢いが「ジョロジョロ(日本仕様)」くらいから「チョロチョロ(並行輸入品)」になってしまって確実に遅い。
これでは「水の補充を忘れていた」「家族で飲み干してしまった」なんて時に、7分弱だと待ち時間が発生してしまうかもしれません。
日本仕様は「0.17リットル/分」の浄水能力です。
今回、購入したAmazonのショップは「0.3リットル/分」と商品説明に記載しているので、本来なら並行輸入品の方が早く浄水が終わるのでは?
と思って説明書を読んでみると、ろ過流量:0.17リットル/分と書いています…。
しっかりと水を浸透させて2回分を捨てた同じ条件なのに、並行輸入品が明らかに遅いのは「水質が関係している(フィルターの網目)」としか考えられません。
通販ショップの商品説明はかなり適当です。でも、ろ過流量の数値が同じでも浄水スピードが違うことだけは確か。
浄水能力テストの違い
楽天市場のブリタ公式ショップによると、浄水能力テストで「日本正規品は12項目」なのに対して「並行輸入品は1項目」との説明があります。
残留塩素の除去能力にも違いがあって日本仕様が安心とされています。
それぞれの物質を大雑把に調べたところ、土壌汚染や水質汚染に関連する物ばかりでした。この説明が正しいとすると、日本仕様の方が確かに安心して使えます。
仕様 | 残留塩素の除去能力 |
---|---|
日本仕様 | 300リットル |
並行輸入品 | 150リットル |
残留塩素の除去能力に関しては、日本仕様が300リットルの交換目安で、並行輸入品が150リットルです。
そもそも日本仕様は「1日3.5リットルで約2か月=210リットル」までしか使えず、残留塩素の除去能力の300リットルまでは使えません。
ちなみに並行輸入品は「1日2.5リットルを2か月=150リットル」ですので、交換目安と残留塩素の除去能力は同じリットル数です。
海外製でも「残留塩素除去能力が足りない」ということはありません。
味(口当たり)の違い
光の加減で見え方が違いますが、どちらも無色透明でニオイは特にありません。
両方ともに注意点として書いている「炭の粒」は、海外製だからといって多くないです。ほぼ無いに等しいくらいで日本仕様と同じくらい出ます。
味(口当たり)の違いはひと口含んだだけでも、すぐに分かるほど明らかに違いました。
仕様 | 味(口当たり) |
---|---|
日本仕様 | 柔らかい |
並行輸入品 | 硬い |
日本の水道水は軟水で、「慣れ親しんだ水」として日本仕様の方が美味しく感じます。逆に並行輸入品で浄水した水は、いわゆる硬水に近い口当たりで少し違和感がありました。
感覚の問題かもしれなかったので、念の為、奥さんに飲んでもらっても同じような意見でした。
うん、硬い。
「ん~どうだろう?」ではなく「うん、硬い。」の即答。口当たりが悪いのは確かなようです。
さらに飲料水として飲んでいるコスモウォーターの水とも比べてみました。
ブリタの日本仕様カートリッジで浄水した水は、コスモウォーターの水と近くて”いつもの水”感覚で飲めました。
キッチンや洗面所の水道水を口に含んでみても、日本仕様と同じく「柔らかい水」の感覚。
元々は、海外の超硬水から余分なミネラル成分を取り除くはずなのに、日本の軟水を並行輸入品のマクストラプラスに通しただけで何故口当たりが硬くなったのかは不明です。
※調べても見つかりませんでした。
硬水の口当たりが苦手な人は並行輸入品だと合わないかもしれません。
サポートの違い
- 製品保証はドイツ本社
- ブリタジャパンのサポート対象外
- ファミリーポイントの対象外
並行輸入品はブリタジャパンではなく、ブリタドイツ本社の保証対象です。そして、ブリタクラブのサポートやファミリーポイントの対象外となります。
このデメリットは知っておきましょう。もし何か不具合があった場合はまず「輸入販売元」に連絡するのが良いかもしれません。
いきなりドイツ本社に連絡しようにも言葉が分からないですし、入手経路が分かりませんので。
価格の違い
日本仕様と並行輸入品を比べると価格に違いがあります。
ネット通販の相場は4個入りで並行輸入品の方が1,000円ほど安いです(執筆時)。
2か月×4個=8か月で1,000円の違いをどう捉えるか。日本仕様を選んでも、ひと月あたり125円。1日あたりだと4.1円しか変わりません。
今回は試しに海外製を購入しましたが、次回は日本製にしようと思います。
ちなみにセット販売は、単品売りや簡易包装バラ売り、16個セット(箱入り8個×2)など、たくさんの種類があります。
複数個をセットで購入した方が1個当たりの値段が割安になる可能性が高いです。しかし、未開封でも使用期限があるので必要に応じた数を購入しましょう。
まとめ
ブリタ マクストラプラスカートリッジの日本仕様と並行輸入品(海外製)の違いをまとめます。
- 1日の浄水量が多い方が良い
- 浄水スピードが早い方が良い
- 検査項目数が多い方が安心
- 軟水が好み
- ブリタクラブを活用したい
- 中国産は嫌だ
- とにかく安い方が良い
- 少人数でしか飲まない
- 検査項目数は気にしない
- 硬い水でも問題なく飲める
世界各国で水質が違い、日本の水道水で海外用カートリッジを使うと浄水能力を発揮できないのかもしれません。
できれば日本仕様を使いたいところですが、中国産を嫌う人もいらっしゃると思います。
どちらのマクストラプラスにするか、迷った時のご参考になれば幸いです。