テレビを見ていて気になったアクサダイレクトのCM(天体観測バージョン)。
衝突、接触などの不慮の事故、いたずら、飛来物、盗難など、ご自身の車に損害が生じた場合に修繕費を補償してくれるのが車両保険です。
CM内で岡田将生さんの「大丈夫か?」というセリフが話題になっていますね。
あのドアのキズを「保険を使って修理するべきか?実費としてお金で支払うべきか?」が気になったので、修理代と保険料を元整備士がざっくり見積もってみました。
保険は使うべきか?CMの車の修理費を見積もってみた
追記:リンク切れになりましたので、埋め込み動画を削除しました。
実際に放送されているCMをきっと見たことありますよね!甥っ子役の谷垣有唯くんが振り返った際に、望遠鏡が自動車に当たってしまいドアが傷ついてしまうやつ。
ドアの修理費用はいくらか?
- 国産車
- ボディーカラーがシルバーメタリック
- 一般的な2コートメタリック
- 運転席ドアにヘコミと線キズ
- 10cm×10cmの損傷範囲
このような条件と仮定した場合、簡易修理で3~6万円というところでしょうか。修理工場によって作業や修理費用に差があるので幅を持たせました。
板金工場に外注で修理を依頼するディーラーにお願いした場合は、もっと費用がかかる(高い)可能性があります。
一番気になるのが、ドアの修理代が5万円として「保険を使うべきか・使わずに修理するべきか」という点。
車両保険を使うと翌年の保険料が上がる
ご存知の通り、自動車保険には等級制度が採用されていて、1年間で無事故だと1等級あがります。
しかし、保険を使うと3等級ダウンします。さらに「事故あり係数」という、同じ等級でも割引率の低いステージへ3年間移行してしまいます。
上記例では、30代男性コンパクトカーの場合で「無事故10等級 20,740円」はさすがに安すぎでしょう。
特約をほとんど付けていないようなスッカラカンな契約内容だと思います。保険料が全然上がってないので、この例は納得いきません。
ソニー損保のシミュレーションでは、「事故あり」は同じ等級でも20%くらい保険料が高くなります。
例として自分(筆者)の車の見積もり額
- 普通自動車
- 本人配偶者限定
- 30歳以上
- 15等級
- 対人対物無制限
- 車両保険はフルカバー
- 車両保険金額205万円
- 免責0-10万円
- 弁護士費用等補償特約あり
当て逃げや自損事故にも対応できる「フルカバータイプ」の車両保険にしました。無事故で「インターネット割引前 一括45,520円」です。
この内容のまま「事故あり」に設定を変更しました。
事故ありで「インターネット割引前 一括65710円」です。
15等級から12等級にダウンすると、保険料が約20,000円もアップしました。
等級で割引率が変わるので、大まかな計算すると約20,000円アップする期間が3年間続き、単純計算で「実質60,000円アップ+3等級ダウン」します。
この高くなった分のお金で修理できてしまいます…。
もし保険を使用した場合は、すぐにお金を負担することはないですが、翌年から負担額が増えてしまうのでやっぱり損です。
使用回数が多いと継続更新や加入できないこともある
一年間に複数回保険を使用すると継続更新ができないことも。
年に何度も保険金請求されると、保険会社は大損をしてしまいますのでお断りされてしまいます。
何回でアウトという決まりはないと思いますが、特にインターネット型自動車保険は格安なので3回目くらいで更新できなくなるようです。
運悪く1年間で2度事故をする可能性は全然あり得ますよね。つまり、軽度なキズの修理で自動車保険を使ってしまうのは勿体ないと言えます。
まとめ
- CMのヘコミ・傷の修理代は3~6万円くらい
- ディーラーだともう少し高いかも
- 保険を使うと事故有係数になるため翌年から保険料がすごくあがる
- 3等級ダウンが痛い
- 何度も保険を使うと更新や加入ができなくなる可能性がある
- 免責金額を支払うともっと負担額が多くなる
契約内容にもよりますが、保険料が上がるお金で修理できる可能性が高い!
自動車保険を使って車を修理する目安は「修理代金15万円~20万円以上」だと考えます。
修理前に保険で対応するのか実費で対応するのか、必ず修理工場から聞かれますのでよく検討しましょう。
※修理工場は保険使用の方が気が楽です。
結論としては、アクサダイレクトのCM(天体観測)の状況なら保険を使わずに実費で修理するべきです。