楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMI Ⅵ」は、データ無制限でテザリングサービスを利用できます。
通話ができるスマホを月額3,278円(20GB超)で利用しながら、モバイルWi-Fi代わりにしたり光回線代わりに使えるため、スマホとネット回線を別々で契約するよりも確実に節約になります。
3日で10GBまでの制限があるWiMAX2+や月間データ容量に上限があるモバイルWi-Fiとは違い、とても使い勝手が良く楽天自社回線エリアにお住まいなら楽天モバイルのテザリングは大きなメリットです。

今のところは不自由なくネットに接続できているので、モバイルWi-Fiや光回線代わりとして活用させていただいています。
楽天モバイル
環境により結果は異なりますが、「Android8の古いスマホ」「Android10のスマホ」「Wi-Fi6対応の自作パソコン」でテザリングの回線速度を測定してみました。
楽天モバイルのテザリングを使った回線速度の実測値


まずは、元となる「テザリングをする側」の通信速度です。
楽天モバイルのSIMが入ったGalaxy S9+(Android10)で直に通信すると、楽天自社回線エリア内で「下り140Mbps/上り50Mbps前後」も出ます。



めちゃくちゃ速いですね。
契約した当初はパートナー回線に繋がってしまい使い物になりませんでしたが、現在はYouTubeで高画質動画を観たりスマホでオンラインゲームをしても快適に楽しめます。
楽天回線エリア内でもビル、地下に入らなければ安くて速くて無制限。そこそこネットを使う人にとっては、楽天モバイルは最強です。
それでは、各端末でテザリングの速度を測っていきます。
Android8 古いスマホのテザリング速度


Android8のGalaxy S7 edgeでは、「下り46Mbps/上り38Mbps前後」という結果になりました。
直で通信をした「下り140Mbps/上り50Mbps前後」から「下り46Mbps/上り38Mbps前後」に下がってしまう理由は、テザリングの周波数帯とテザリングを受ける側の端末性能が関係しています。
2.4GHz帯
- 障害物に強く遠くまで届きやすい
- 家電やBluetoothの電波と干渉しやすい
- 5GHzと比べて通信速度が遅い
5GHz帯
- 障害物に弱く離れると切れやすい
- 家電やBluetoothと干渉しにくい
- 2.4GHzと比べて通信速度が速い
- 法律で屋外の使用ができない
2.4GHz帯でテザリング(Wi-Fi接続)をすると、周辺の家電や機器、見えない電波(お隣さんの光回線ルーターなど)と干渉してほぼ確実に通信速度が下がります。
電波干渉で特に分かりやすいのが電子レンジの使用時です。食べ物を温めている時に近くで回線速度を測ろうと思っても、そもそもインターネットに繋がらなくなります。
それほど電子レンジの電磁波(磁場)の発生が強烈ということですね。
最近は、「2.4GHzと5GHzのどちらか」を選択してテザリングができるスマホが増えていて、5GHz帯を選ぶと電波干渉を受けにくくなり1.5倍~2倍の下り速度を期待できます。
僕は持っていませんが、iPhoneやGoogle pixelはテザリング周波数帯を選択できるそうなので、速度重視の方は5Ghz帯を使用しましょう。
ただし、屋外での一部5GHz帯の使用は技術基準適合証明の関係で禁止されています。大雑把に言うと、重要な設備や乗り物と電波干渉をしてはいけないということです。


詳しく知りたい方は、総務省:無線LANの屋外利用についてをご確認ください。
Android10 スマホのテザリング速度


まだ新しめのOPPO A5 2020(Android10/ColorOS 7.1)では、「下り54Mbps/上り42Mbps前後」の結果になりました。
何度試してみても、Android8のGalaxy S7 edgeと比べると5~10Mbpsほど速くなります。誤差のようにも感じられますが、端末の性能差で回線速度にも差が出ることはよくあるのです。
- メインCPU
- メモリの多さ
- アンテナ性能
CPUの処理能力が低いとデータ送受信に追いつかず、本来の通信速度が出ない場合があります。他にも、搭載されているメモリの多さ、スマホ内にあるアンテナの本数/受信性能でテザリング速度に違いも。
電波干渉の兼ね合いもあるため限界はありますが、一般的に新しくて高価なスマホほど中身の性能が良く、テザリング時にも早い速度が出やすくなります。
次は自作パソコンで接続した場合です。ハッキリとした差が出ました。
Wi-Fi6に対応した自作パソコンのテザリング速度


現在、使っている自作パソコンのスペックは「i5-10400(10世代intel)のメモリ16GB」です。
数年前にハイエンド機だったメモリ6GBのGalaxy S9+と比べても断然性能が良く、背面に新しい規格のWi-Fi6用ポールアンテナを2本付けているので受信性能でも自作パソコンの方が優れています。


上り速度は遅くなってしまいました。しかし、自作パソコンは「下り64Mbps/上り35Mbps前後」でテザリング時のダウンロードはスマホよりも速いという結果になりました。
この結果から、「テザリングを受ける側」の性能によっても回線速度に違いが出ることが分かります。



レイテンシは反応速度なので数字が低い方が優れています。数字が高いとゲーム等でラグが発生しやすいです。
周辺環境や時間帯にもよりますが、楽天モバイルのテザリングを2.4GHz帯で無線接続した時の最大速度は60~80Mbpsになるはずです。
Android11以上や新しいiPhoneをお使いの方は、LANケーブルを使った「有線テザリング」が出来るそうなので、楽天SIMが入ったスマホとほぼ同じ速度に期待できそう。
特に、他の入居者と分け合う形になる集合住宅の光回線を利用している方は、楽天モバイルを使ったテザリングの方が速度が出る可能性もあります。
ただし、「楽天自社回線エリアにお住まい」かつ「室内で安定して繋がる」「1日10GB以上使わない方」のみに楽天モバイルをおすすめします。
Apexやフォートナイトなどのオンラインゲームをする方や、1台のスマホを家族でテザリングするとデータ容量的に間に合わないと思いますので。
※スマホ2~3台の同時接続はできます


追記:23時30分頃に再計測すると、パソコンで「下り81Mbps/上り48Mbps前後」まで速度が出ました。
さいごに
楽天モバイルのテザリングは思った以上に速くて普通に使えます。
2160Pの4K動画を止まらずに視聴できるくらいの速度で無制限の月額3,278円だと安いですね。光回線にしようかと思いましたが、今のところ問題はないのでしばらくはこのまま使い続けようと考えています。
もし、楽天自社回線に繋がらなくても新料金プランからは月間1GB以下の使用なら0円のため、最悪の場合はエリアが広がるまでは契約後に初期設定を済まして放置で良いと思います。
もしくは、楽天モバイル+楽天ひかりで光回線を1年間無料で利用するかですね。キャッシュバックではなく月額料金から直接割引のようなものなので、手続き忘れがなくて安心です。
そこそこネットをする方は楽天モバイルのテザリング。がっつりネットゲームや高画質動画を楽しむ人は光回線といった選択で賢く使っていきましょう!
申し込み方法や対象エリアはこちらのページで確認できます。
>>楽天モバイル:お客様サポート