お風呂上りに便利な珪藻土のバスマット。布製よりもしっかりと水分を吸収してくれて、自然乾燥でカビが生えにくい点で洗濯の手間を減らしてくれます。
そんな珪藻土バスマットも湿度が高い状態で使っているとカビが発生してしまいます。
我が家の「ソイル(Soil) 浴室足ふきマット」は5年目に突入した時点で“家族がヒイてしまう”くらいカビてしまいました…。
強力なカビ落としといえば「カビキラー」。
ですが、珪藻土に使っても大丈夫なのか疑問があり、発売元のジョンソン株式会社に問い合わせてみたところ「止めておいた方がよい」との回答。
でも実際にカビキラーを使うと、どうなるのかが気になったので試してみました。珪藻土にカビが生えてしまってカビキラーを使おうかとお考えの方のご参考にどうぞ。
珪藻土バスマットにカビキラーを使っても良いか?メーカーの回答
カビキラーの裏に書いてあるお問い合わせ窓口に電話をしてみたところ、ガイダンスの後にすぐオペレータの女性に繋がりました。
なかなか繋がらないメーカーが多い中で、すぐに出ていただけるとありがたい。
以下がお問い合わせの内容と回答です。
カビキラーについて質問があります。砂壁や繊維壁などの染み込んでしまいそうなものは「使えない物」として記載されていますが、珪藻土のバスマットには使っても良いのでしょうか?
止めておいた方がよいです(即答)。理由といたしましては液剤が珪藻土の中まで染み込んでしまい、きちんと洗い流せない恐れがございます。それに色落ちやシミになる恐れも考えられます。
やはりカビキラーは浴室のタイルやゴムパッキンに使う物ですよね。
そうですね。基本的には浴室用としてお使いいただき、ご判断はお客様にお任せいたしますが、どうしても使う場合は目立たない場所でお試しいただいてからお使いください。
わかりました。ありがとうございます。
珪藻土にカビキラーを使ってはいけない理由
- 液剤がきちんと洗い流せない
- びちゃびちゃに濡らした状態が続く
- 色落ち・シミになる
- 界面活性剤を含む洗剤の使用は不可
カビキラーは塩素系の酸性タイプです。吸水力の高い珪藻土バスマットの中に液剤が染み込んだままで素足を乗せるのは危険だと考えます。
皮膚が薄いこどもに踏ませるのはちょっと止めておこうかなと。
それに黒カビを強力に漂白してしまう液剤は色落ちやシミになる可能性が高く、界面活性剤(アルキルアミンオキシド)が成分に含まれていて、目に見えない無数の穴が目詰まりしてしまう恐れがあります。
買い替えを推奨する理由は寿命
上記画像が今まで使っていたバスマットです。マジで酷すぎます!
こんなのをお風呂上りで踏んで家の中を歩き回っていたと考えるとヤバい…家中のフローリングを除菌しておきます…。
改めてお手入れの説明文を読むまで知らなかったことがSoilシリーズのバスマットの使用目安期間は「2年」だったこと。
うちは5年間も使っていて大幅に超えていますね…。
カビを綺麗にして高かったSoilの珪藻土バスマットをまだまだ使うつもりでしたが、既に元は取れたと考えて買い替えることにしました。
紙やすりでカビは取れない
ネットで調べると「紙やすり(サンドペーパー)で磨くと良い」と書いてありますが、カビには無意味です。
吸水力が落ちる原因は、細かな孔( あな )の目詰まりです。表面を紙やすり( #240程度 )でこすると汚れが取れ、吸水力がよみがえります。 素材に小石を含んでいる製品は、ブラシで表面に付着した石けんなどの粒子を取り除いた後、軽く水で流して完全乾燥させてください。
※紙やすりでお手入れをされる場合は、屋外にて行い、マスクなどの着用をおすすめします。
引用元:ソイルシリーズのお手入れ方法(楽天市場:インテリアショップroomy)
紙やすりでのお手入れは「吸水力を復活させる目的」で使います。目詰まりした表面を軽くそぎ落とすことで、新たな孔(あな)を出しているのです。
カビは表から裏まで貫通していて中まで根が浸透しているはず。
実際に1000番の細目紙やすりでガッツリと磨いてみたところ、表面の黒ずみは取れましたが完全には除去できていません。
黒いポツポツは残ったままで特にヒドイところは薄くなっただけです。
削り粉が舞ってそれを吸い込む方が悪影響がありそうなので、「カビを取ろう」という目的で紙やすりを使うのはやめてください。
珪藻土バスマットをカビキラーで洗うとどうなる
珪藻土バスマットにカビキラーを使ってはいけないというご説明をしてきました。
実際使うとどうなるのかが気になり、黒カビが一番ヒドイ部分だけを切り取ってカビキラーで綺麗にしてみます。
吸水力が良くてカビキラーを大量に使う
吹き付けてすぐは泡でモコモコ状態ですが、1分以内に染み込んでしまって表面に効いている気がしません。3度ほど吹き付け直しながらカビを除去していきます。
今は切り取って小さくしているので少量で済みますが、元の大きさのままだったら大量のカビキラーを使います。洗剤代と手間を考える点でもおすすめしません。
白いシミができる
「5分で根に効く!」なので5分ちょっと経過した後に大量の水で洗い流します。
カビキラーによりしっかりと漂白されたため、カビがあった部分が白いシミになってしまいました。お問い合わせをした時に言われた通りになりましたね。
これだけ見た目が悪くなるのですから、やはり珪藻土にカビキラーは使ってはいけません。
浸透した液剤を大量の水で洗い流すので乾燥までに時間がかかり、「反りの原因」になる恐れも。
そしてニオイを嗅いでみると十分に洗い流したつもりなのにカビキラー臭いです。液剤が染み込んだままになっていると思われます。
中途半端な洗い流しは表面から泡が出てきます。どうせ切ってしまっているし新しいのを買いました。
カビを生えにくくするにはスタンドで立てて乾かす
以上の結果から、カビが生えてしまった珪藻土にカビキラーは使わず買い替えを推奨します。
今回、購入したのがニトリの「お手入れ簡単 珪藻土バスマット(40×55cm)」と「珪藻土バスマットスタンド(ラーノ)」です。
安いのを買ってダメになったら、また買い替えるようにしました。
スタンドを使うと風通しが良く壁に立てて乾かすよりもカビが生えにくくなります。
立てかけて壁と接触している部分がカビてしまったら意味がないですし、そうなるとクロスの貼り換えで高くついてしまうのでスタンドを買いました。
こちらも高くないのに滑り止めや傷付き防止のシリコンゴムが付いていて超安定。ほどよい重量感(本体約420g)があるため他社のバスマットを使っていてもおすすめです。
※対応サイズは厚さ15mmまで 執筆時Amazon・楽天市場で取扱い無し
ニトリ公式通販:>>珪藻土バスマットスタンド(ラーノ)
100均の商品はおすすめしない
ちなみにですが、500円で売っている100均の珪藻土は吸水力がなさすぎてバスマットに向きません。水を弾いてしまった表面張力で水溜まりができてしまいます。
分厚く耐久性がありそうなメリットがあっても、我が家では食器の水切りトレー替わりとなりました。
「代用できるかな」と思ったダイソーのまな板スタンドは、持った瞬間に分かる軽さとちゃちさ(安っぽい)。
40×50cmくらいの大きさのバスマットで使うとすぐに倒れそうなので、重量感があって骨組みの太い本来の役割をするスタンドを選びましょう。
まとめ
珪藻土バスマットにカビキラーを使ってはいけない理由をまとめます。
- 液剤がきちんと洗い流せない
- カビキラー臭が残る
- びちゃびちゃに濡らした状態が続く
- 色落ち・シミになる
- 界面活性剤を含む洗剤の使用は不可
ほとんどがジョンソン株式会社に問い合わせた結果と同じになりました。ご参考になれば幸いです。
買い替えは検査済みでアスベストの混入は無いと公表されたSoilが安心です。