シャープのドラム式洗濯機「ES-W111」で乾燥機能を使うたびに「U04エラー」が出るようになりました。
U04は乾燥運転中に詰まりや異常を検知した時に表示されるエラー番号で、そのままにしておくと「乾燥時間が長くなる、生乾きになる」といった不具合を生じます。
サービスマンを呼んで修理してもらうと、ヒートポンプ式で「21,500円+税(通常価格)」もするとのことで高額。
うちはまだ保証期間内ですが、電話が繋がらないのと立ち合いが面倒なので、自分で修理をすることにしました。
先にエラーが出ていた原因をお伝えすると「センサーにホコリが巻き付いていた」からです。
この記事では、シャープのドラム式洗濯機で「U04エラー」が頻発してお困りの方に向けて、原因と修理方法の詳細をご説明します。
Contents
ドラム式洗濯機の「U04エラー」が頻発する原因

温風が循環する乾燥経路のセンサーに、ホコリが巻き付いていたのがU04エラーが頻発する原因です。
このセンサーは空気の流れを検知していて、切れ目(空気の通り道)を塞いでしまうと「乾燥フィルターにホコリが詰まっていて、空気の通りが悪い」と勘違いします。
形状が悪いのか、位置が悪いのか。購入してから1年も経たずに、このような不具合が出てしまうのはダメですね。
シャープの冷蔵庫でも数年で冷えなくなった故障があったので、これじゃあ「次は他社にしよう」と考えてしまいます。
ホコリを蓄積させないために
- 乾燥フィルターをこまめに掃除する
- ペットの毛・ホコリをあらかじめ落とす
- 洗剤・柔軟剤の使用量を守る
- 「槽洗浄コース」で洗浄
上記のお手入れや工夫をすることでホコリの蓄積を予防できます。特に洗剤・柔軟剤を入れ過ぎると乾燥経路まで侵入して汚れが塊になりやすいです。
一度塊になると”雪だるま式”に大きくなり、乾燥経路のどこかが詰まりやすくなってしまいます。
U04のエラーが頻発に出る時の対処法は「槽洗浄」と「分解清掃」の2択です。
シャープ公式サイトによると「別売の洗濯槽クリーナー(塩素系)を使って「洗い8時間」の「槽洗浄コース」をおこなう」をお試しくださいと書いています。
※槽洗浄コースは洗濯槽だけでなく、乾燥経路も洗浄範囲です。
ドラム式洗濯機の「U04エラー」が頻発する修理方法

清掃をする場合はセンサーまで手が届かないので、洗濯機上部を外します。
- プラスドライバー
- マイナスドライバー(薄刃)
- タオル
- S字フック(なければガムテープ)
- マスキングテープ(なければセロハンテープ)
おおまかな作業の流れは「水道のホースを外す⇒ネジを外す⇒上部パネルを外す⇒ゴムホースを外す⇒清掃⇒復元」です。
それぞれをご説明していきます。
水道のホースを外す

まずは水道の蛇口と繋がっているホースを取り外します。
が、そのまま取り外すとホース内の水が全部出てくるので、すこしだけ洗濯機を運転させて水を抜きます。
- 蛇口を閉める
- 「洗濯」で運転をする(空の状態)
- 「脱水」で運転をする(念の為)
- コンセントを抜く(感電防止)
- ホースを取り外す
蛇口を閉めた状態で洗濯を始めると水道ホース内の水が洗濯機の中に入っていきます。1~2分ほど経ってから運転を停止し、念の為「脱水」で運転をして水を排出します。
あとはホースのつまみを反時計回りで回すと周囲が濡れずに取り外せます。完全に水が抜ける訳ではないので、タオルで周りを囲ってから取り外しましょう。
取り外した後は片側をS字フックで吊っておけば、蛇口側のナットを緩めなくて済みます。S字フックがなければガムテープやビニールテープなどを使って保持します。

ちなみに蛇口を閉めた状態で洗濯を始めて5分くらい経つと、給水エラーの「E01」が出ます。
13本のネジを外す
- 乾燥フィルター部に4本
- 洗剤投入口に2本
水道のホースが取り外せたら、次は洗濯機上部を固定している13本のネジを外します。
- 両面テープで張り付いています
- 中にネジがいる
洗濯機の手前(左右)の両面テープで張り付いている目隠しをマイナスドライバーで取り外します。しっかりと張り付いていて、外れた勢いで飛んで行くかもしれません。
マスキングテープで押さえたり、キズが付かないように周りを養生しておくことをおすすめします。ネジが見えたら手前側2本を取り外します。
- 奥5本
- くすんだ色のネジが水回り
洗濯機奥に5本のネジが見えています。作業をしにくい場所ですので、ネジを落とさないように注意しましょう。
ネジは2種類あります。乾燥フィルターと洗剤投入口が少しくすんだ色で、他のネジは光沢のある銀色です。
上部パネルを外す
- 後ろを持ち上げる
- 手前の隙間に指を入れる
15本のネジが外れたら上部パネルを取り外します。取り外すコツは後ろ側を持ち上げながら、手前側にできた隙間から指を入れます(ドアは全開状態)。
上記画像の指を入れている部分にツメが付いていて、手前に引きながら「引っかけ」を外すと徐々に持ち上がります。
- ツメの位置
- パネルの裏側 ツメの位置
一番右にある電源スイッチ辺りのツメがめちゃくちゃ硬いので、パネルを割らないようにご注意を。
特別な形状をしているわけでもなく、プラスチックの返しが付いているだけで手前に引っ張れば外れます。
乾燥経路のゴムホースを外す

画像のゴムホースがドラムと乾燥フィルターの間にある乾燥経路でセンサーが備わっています。
ホースクリップをつまんで(緩めて)取り外すのですが、ミドリ丸部分は取り外さなくて良いです。
センサーのハーネス(配線)が通っているだけですし、防水処理がされているので、取り外すと隙間から水気が基盤に伝わってしまいます。
上側の赤丸部は下の部品との隙間が狭いので、ホースを外してしまうと取付が難しいです。下側の赤丸部クリップだけを取り外して掃除をすることをおすすめします。
エラーの原因となるホコリを取り除く
- 掃除前
- ホコリを除去しました
センサーに巻き付いていたホコリを除去しました。
たったこれだけのホコリしか溜まっていなかったのに、毎度のようにU04のエラーが出ます。ピンポイントでセンサーを塞いでいて、乾燥フィルター内のホコリの量は関係なく「常時詰まっている」の検出をしていたことになりますね。
ほんと形状が悪いというか位置が悪いというか、これからも同じような状態になることも考えられ設計から見直して欲しいです。

ここまで外したついでに周りのホコリも取り除きます。乾燥ユニットの縁にへばりついているホコリもすべて取り除きました。
逆の手順で復元する

逆の手順で取り付けた時にゴムホースがたわんでいると、センサーの穴を塞いでしまうかもしれません。確認しながらしっかりと元の状態に戻します。
- ゴムホースのたわみ
- ゴムホースの隙間
- ホースクリップの位置
- 工具・ホコリが残っていないかの最終確認
確認が出来たら上部パネルを取り付けます。

そのまま載せると電源スイッチが落ちてしまいます(凹む)。
マスキングテープやセロハンテープで引っ付けてスイッチを保持していると、どこかに挟み込んで割れてしまう恐れがないです。
ツメの位置を確認しながら慎重に元の場所に戻して、前部のツメが「パチン」と鳴るまで押してから13本のネジを締めていきます。
念の為、全周を指でなぞって本体との隙間が空いていないかを確認しておくと確実です。
- ツメの嵌合(はめる)
- ネジで締める
- 水道ホースの取付
- コンセントの接続
ここまで来たら蛇口をゆっくり開けて水漏れをしていないかの確認と、実際に洗濯乾燥をしてみます。
問題がなければ、今回の修理は無事完了です。
さいごに
ここまでの作業で慣れていなくても1時間もあれば終わります。DIYが好きなお父さんや工具を使うお仕事をされている方なら簡単な部類の作業です。
ドラム式洗濯機内部のホコリを取り除いたことで毎回のように出ていたU04のエラーは出なくなりました。
単純な原因ですので、もし保証が切れていて高額な修理代を取られることを考えれば自分で作業をしてみても良いと思います。
乾燥機付きのドラム式洗濯機は年数が経つと、メーカー問わずどうしてもホコリが蓄積するそうです。
しかし、「高かったのに」というのもあって、1年以内の故障はさすがに早すぎと感じました。
シャープの信用にも繋がることで、これからは耐久性のある商品を開発してもらいたいです。