自動車整備士の仕事

【厳選】自動車整備士の工具でおすすめなモノだけをご紹介

自働車整備士の工具

自働車を整備するには工具がないと始まりません。たくさん種類があって今から働く人には、どれを選べば良いのか分からないですよね。

高級工具メーカーのツールは確かに精度が良くて買っておけば間違いないのですが、高いし「それは要らんやろ」って思う工具も多く存在します

自動車整備士はお世辞にもお給料が良いとは言えません。無駄にお金を使ったり失敗したくない気持ちは誰でもあるはず。

この記事では、14年間ディーラーで働いた元整備士が「これだけは買っておけ!」と思う、自動車整備士の工具を厳選してご紹介します。

にゃんすけ
にゃんすけ
なぜおすすめなのかを解説しながらご説明します。整備士じゃない方にはDIYで使えそうな工具のヒントにして頂ければ幸いです。

おすすめできる自動車整備士の工具

当記事で「おすすめできる工具」の定義は以下の通りです。

  • 作業スピードが上がる(便利)
  • キズを付けない・安全
  • 高価ではない

ですので、作業頻度が少なくて”出番”がなかったり超高価な工具はおすすめしていません。

支給されている工具以外で、普段から使える「とにかくこれは買っておけ」な工具だけをご紹介しています。

オフセットエクステンションバー

オフセットエクステンションバーコーケン:オフセットエクステンションバー

地味だけど自動車整備士なら「オフセットエクステンションバー」は本当に便利な工具です。

画像にあるのはショートタイプで、他にもロングタイプも売っていて、色々と持っていれば作業用途で使い分けができます。

角度が必要な時に通常は「ユニバーサルジョイント」を使うのですが、アレって”ふにゃふにゃ”なんですよね。

思った角度に固定できなかったり、ピンでジョイントさせていて、力をかけるとすぐに壊れます。

オフセットさせたソケットレンチ
にゃんすけ
にゃんすけ
微妙なボルト位置…。

ってことが日常茶飯事なので、オフセットエクステンションがあれば斜めに向けれて作業効率が格段に上がります

しっかりと工具をかけることができ、ボルトの頭が舐めてしまう心配はほとんどありません。

舐めてしまうとボルト外しにすごく時間がかかります。防止策としてもこれは持っておくことをおすすめします。
※自動車やバイクの整備では、9.5mm=3/8インチが普通の差し込み角(サイズ)です。

配線通し(配線インストーラー)

配線通し上:ワイヤー製 下:ステンレス製

ETCやナビ、ドライブレコーダーの取付に配線通し(配線インストーラー)は必須です。

使い方は配線を通したい「出口」から差し込んで、「入口」で輪っかに配線を長めに引っかけます。あとは配線通しを「出口」の向きに引き抜けば、簡単に配線を通すことができます。

ダッシュボードの中やルーフ(天井)で配線をするときは硬めのガイドがないと、作業がしにくいです

配線は”ふにゃふにゃ”で、押し込んでも前に進んでいってくれませんので。

画像上のワイヤータイプと画像下のステン棒タイプがあるのですが、上のワイヤータイプがおすすめです。

使う場所にもよりますが、ステンの棒だと長さを自分で調整できないのと、キズを付けてしまう可能性が高い。

例えば、バッ直をしようと思ってエンジンルームから室内に配線を引き込む場合でも、どこかに接触してしまうと塗装が剥がれてしまう恐れがあります。

にゃんすけ
にゃんすけ
マニアックなお客さんはエンジンルームまで磨きますからね。

そうなると信用が落ちるし、謝罪したり弁償したりと時間が取られます。普通に使う分だとワイヤー式が良いですよ。

ピックアップツール(ボルト拾い)

ピックアップツール

整備中にボルトやネジを落下させてしまうことは良くあります。

狭いエンジンルームの中に落ちてしまうと手が届かなくて、リフトアップさせて下から探したり…となると圧倒的に時間がかかります

色んなタイプがあるのですが、先が磁石になっていたり摘まめる爪が付いているモノが良いです。ピックアップツールを使えば楽々と”救出”することが出来ます。

ピックアップツールの拡大図

レバーを押すと画像のように爪が開きます。マジックハンドのような要領で磁石にくっつかない部品もこれで拾えますね。

僕は仕事用と家用に2個持っていて、タンスの裏に何かが落ちた時にこれで拾っていました。

にゃんすけ
にゃんすけ
爪と磁石が搭載されていると万能です。

クリップリムーバー(クリップ外し)

クリップリムーバー

自働車の内張り(内装)はクリップで固定されていることがほとんど。

ペンチを使ってコテの原理でこぜたり、引っ張って取り外すと、クリップが取付穴に留まったままになることが多いです。

クリップリムーバーがあれば、爪のくぼみを使ってクリップを取り外すことができます。

画像は先っぽが鉄製です。ナビ周りの内装用に樹脂製のタイプがあったり、もっと角度が付いているタイプなど、沢山の種類があります。

鉄製で気を付けないといけないのがキズ付けです。マスキングテープなどでグルグルにして保護しないと、テコの原理でいう「支点部分」が凹んだりします。

かといって樹脂製は弱くて(しなったり、たわむ)使いにくく、セットで持っておくのがおすすめです。

インパクトドライバー

インパクトドライバー

意外と思われるかもしれませんが、インパクトドライバーは自動車整備におすすめできます。

ご存知の通り最近の自動車は燃費を考えていて、車体下にアンダーカバーが取り付けられている車種がほとんどです。

オイル交換をする時でも「毎回、取り外して・取り付けて」が本当にめんどくさいし時間がかかります

ラチェットハンドルやボックスドライバーで取り外しても良いけど、カリカリ回すのってしんどいですよ。

エアラチェットで回してもよいけど、コードリールを引っ張ってきて…すら時間が勿体ない。

にゃんすけ
にゃんすけ
1日1台しか整備をするわけではないので。

インパクトドライバーがあれば「ピュン・ピュン・ピュン!」です。もし工場内でインパクトドライバーを持っている人が、あなたしかいなかったら”栄光の眼差し”で見られます。

便利過ぎて「貸して!貸して!」になること間違いなし。

自分は手動で一生懸命外しているのに、後輩が「ピュン・ピュン・ピュン!(ドヤぁ)」ってなってたらそりゃ欲しくなりますよ

作業スピードがめっちゃ上がり、少ない休憩に早く行けますし。

ちなみに「電動ドライバー」と「インパクトドライバー」の違いは打撃です。インパクトドライバーなら、ホイールナットくらいなら外せるはず(最大トルクによります)。

プライベートでも、IKEAやニトリで買ってきた家具の組み立てが捗りますよ。

板ラチェットレンチ

ラチェット

バッテリー交換や重整備などで工具が入る隙間がない時に便利なのが板ラチェットです。これを使えば小回りが利いて作業がすごくしやすくなります。

今までは安物ばかりをご紹介してきましたが、ラチェット系はスナップオンとかKTCなどの「良いやつ」を購入することをおすすめします

というのも安物はラチェット機構が馬鹿になってすぐ壊れます。ギアが飛んでワンウェイ(片側通行)にならなかったり、そもそも全く動かなくなったり。

結局買い直してばかりいたら「結局、良いやつ」が買えます。

にゃんすけ
にゃんすけ
今もあるのか分かりませんが、昔は高級品に永久保証が付いていました。正しい使い方をしていればずっと使えます。
  • 10mm
  • 12mm
  • 14mm
  • 17mm

最低でもこの4種類は持っていた方が良いですね。

余裕があれば8mmとか18mm以上も買っておきましょう。といってもスナップオンで揃えると超高いのでお財布と要相談です。

ロングラチェットハンドル

ロングラチェットレンチアストロプロダクツの安物です。

例えば、オイルフィルターを取り外す時によくラチェットハンドルを使うのですが、硬くて回らない時があります。

そうなるとパイプを使って延長したり、ロングスピンナーハンドルに交換します。しかし、危ないしラチェットが付いておらず回すのが手間なんですよね。

最初から長いハンドルがあれば力が入り、一発で緩めてラチェットでそのまま素早く回すことができます。

たまに異常なくらい固いボルトがあるのはなんでしょうね。

もちろん、サビだったり細かな異物が原因なんでしょうけど、「何かコーティングしてくれていたら良いのにな」というのをいつも思っていました。

話が脱線しかけました。自働車整備士をしているとロングタイプラチェットハンドルの”出番”が多いです。

「持っていない人はいない」といっても過言でないくらい皆持っています

薄刃スクレーパー

平ごて

共有工具にステッカー剥がしがあると思います。主にダイヤルステッカー用で刃が短い。

このスクレーパーはどこで調達したか忘れましたが、長いタイプは様々な用途で使えて便利です。

例えば、「乗り換えるのでETCやドライブレコーダーを外して」って時に強力な両面テープに差し込んで剥がすことができます。

にゃんすけ
にゃんすけ
ドライヤーで温めながら作業をすると効率が良いですね。

他にもヘラ的な役割をしたり、細い隙間に落ちた物をずらすのにも使えます。

これ以上は話が広がらないのでスクレーパーに関しては終わります

ソケットレンチ

自働車整備士の工具メインで使うのはKTC製が好きです。

ソケットレンチは長かったり短かったり、インパクト用(黒色:クロームモリブデン鋼など)があったりして種類が多いです。

通常、乗用車のホイールナットは19mmや21mmが一般的で、軽自動車では17mmを使っている車種もあります。

用途とは違ったソケットを使うと、強度が足りなかったり工具を掴む力が足りなくて、途中で外れてしまったり、割れる危険な場面も考えられます

ソケットレンチの肉厚左:手動用でも肉厚が薄いタイプ

他にも、ソケットレンチの種類によっては「肉厚」が違い、ボルトやナットの位置によっては、そもそも使えない(入らない)ということも。

支給される工具では、なかなか使いづらいです。結局は自分で必要な物を買い揃えていくことになります

こちらもラチェットと同じで「良いもの」を使わないと、だんだんと隙間が開いてきてボルトが舐める原因になります。

安物はやめておきましょう。

にゃんすけ
にゃんすけ
KTCはしっかりしていて安い方です。

自動車整備士の工具箱

自動車整備士なら憧れるツールボックス(キャビネット)は、買う前に会社(工場)で使っても良いかを確認しておきましょう。

というのも、僕の後輩は10万円超えのツールボックスを購入して、会社に持っていったところ「みんなと違うからダメ」との判断で使うことが許可されませんでした。

にゃんすけ
にゃんすけ
それくらいいいと思いますけどね。

それで結局は売る羽目になって「10万円超えで購入⇒半額以下で買取り」という悲惨な状況になってしまったのです。

仕事道具なのに、それくらい許可しない会社も悪いし、買取額も悪いし大損。

こんな実話があるので、工具を入れるツールボックスは買う前に会社や上司に相談してから買ってくださいね。

整備士の工具まとめ

整備士で使うおすすめの工具をご紹介してきました。

色々と「コレが良い」と言われても、実際に整備士として働いてみないと分からないことも多いと思います。

ご紹介してきた以外にも、「作業効率が上がって、安全で、使いやすい工具」は探せばたくさんあって見ているだけでも面白いです。

DIYでも使えそうな工具は世の中にたくさんあります。整備士ではない人も趣味として工具を揃えてみてはいかがでしょうか。