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ディーラーで注文した車の部品を返品できない本当の理由

車の部品
車の部品を返品したい人

ディーラーで修理(部品注文)のキャンセルをしたいのに「できない」って言われた。なんで?おかしくない?

このような疑問に14年間ディーラーで働いていた元整備士がお答えします。

車の修理や部品の注文をお願いしていたけど、都合によってキャンセルや返品をしたい時がありますよね。例えばこういった場面。

修理をキャンセルしたい人

ドアの板金修理を頼んだけど高額だったな。もう古いし、やっぱり新しい車に乗り換えよう。

部品をキャンセルしたい人

自分で車の部品を交換しようと思って注文をしたけど、ネットに安くて高性能な物が売ってた。やっぱりディーラーから買うのは止めよう。

ディーラーにキャンセルしたい旨を伝えると「できない」とか「手数料や違約金が掛かる」と言われることがあります。

まだ修理の着工が始まっていないし「部品は生ものじゃない」のに、なぜキャンセルできないのか?

その理由は主に、ディーラーがメーカーに部品の返品をする際に手数料が必要だからです。詳しくご説明します。

タップできる目次

車の部品を返品できない理由

まず、車の部品がどうやって依頼者(お客さん)に届くのかをご説明します。

メーカーの部品工場(国内外)
メーカー専門の部品販社
ディーラー
エンドユーザー(お客さん)

ディーラーが部品の発注をする時にメインで取引をするのが「部品販社」。

トヨタなら「トヨタ部品共販株式会社」、日産なら「日産部品販売会社株式会社」、ホンダなら「ホンダ部品販売株式会社」など、カーメーカーから供給される部品を管理したり販売している会社です。

理由1.多額の返品手数料が掛かる

ユーザー(お客さん)が「部品を返品したい」とディーラーに申し出ると、ディーラーはメーカーではなく部品販社に返品をします。

この時に返品手数料がかかるので、日頃から可能な限りコストを抑えたいディーラーは「返品手数料」をすごく嫌います。

返品手数料はどれくらいなのか?

返品手数料は部品を「どのように手配したか」によって異なります。

返品手数料が高い例
  • 特殊な部品
  • 需要がない部品
  • 高額な部品
  • 車の製造が終わってから長期間経った部品

これらの部品はいわゆる、メーカー受注生産品で返品手数料が高額。

具体的な数字で言うと部品代に90~100%の手数料が掛かると言われていて、10万円の部品を返品したら9万円の手数料を持っていかれることになります。

それだったら返品せずに保管して他の車で使えないかを探しますよね。

でも、需要がない部品や特殊な部品は使う場面がないといったことが多々あります。こういった背景があるので、事実上メーカー受注生産部品は返品不可なのです。

返品手数料が安い例
  • ワイパーゴムやオイルフィルターなどの消耗品
  • 継続して需要のある部品
  • 他の車でも使える共有部品

返品手数料が安い部品は数パーセントの手数料が掛かると上司から教えられました。

返品手数料が「高いか・安いか」の違いは、基本的に需要がある部品で「部品販社に常時在庫している部品」かどうかの違いです。

にゃんすけ

もし、返品を受けても他のディーラー(お店)からも需要があるので、売れ残る心配が少ないです。

ただし、返品にもルールがあって、「1つ1,000円未満」の安価な部品や発注から2週間以上経った部品は、「無条件で返品不可」を設定している部品販社が多いと思います。

その他にも、溝を掘ったブランクキー(鍵)や一部エアロパーツなど、他では使えなくなってしまった加工済み品は返品できません。
※カットしたりボディーカラーを塗ったり

理由2.ディーラー及び、個人の評価に繋がる

実は、メーカーや部品販社はどれくらいの部品数を返品したかの統計を取っており、あまりにも数字が悪いと指導が入ります

その評価を落としたくないので、基本的には返品を受け付けていないのです。様々な要因があるのですが、評価が低くなるとメーカーからの支援が薄くなります。

例えば、新型車が出た時に振り分けられる台数の減少。人気車種で納期待ちになっていても、“よく売るディーラー”は次回出荷時にたくさんの台数を供給してもらえます。

部品のキャンセルがあって長期在庫品を抱えると、ディーラーから怒られるのは整備士。仕事の評価が下がったり返品手数料の一部負担、最悪の場合は部品の買取を強いられます。

高額商品で他の車にも使うことができず、どうすることも出来なくなってしまった場合は、始末書の提出もありえます。

にゃんすけ

お給料やボーナスの減額という厳しい措置も…。

こんな事にならないように、まずは「返品できません」と言って整備士自身の身を守っているのです。

部品返品の恐れがあり、すぐに発注をしない

整備士

整備作業の予約を頂いたけど、キャンセルや未入庫があるかも知れない。

例えば、いつも希望の日時に予約が取れないので、早め(1か月前)に修理予約をしたとします。

この時、整備士は部品の発注を絶対にしません。部品の発注をお願いしていても「キャンセルや未入庫」の恐れがあるからです。

このことを踏まえて部品の発注は、入庫予約日の3日前に行うのが一般的です。

早めに予約している人

やっぱり明日行っていい?部品届いてるんでしょ?

整備士

それがまだ届いてないんですよ。

このようなやり取りを経験したことがある方もいらっしゃると思います

めちゃくちゃ早めに予約をしていても、部品が届かない理由は入庫日の直近までは発注をしていないからです。

どのような部品でも、発注してから2週間経過すると返品できなくなってしまいますので。

真っ当な整備士なら、メーカー出荷品で本当に部品の到着が遅れる場合は予約時に伝えてくれます。

さいごに

ディーラーで注文した部品を返品できない理由をご説明させていただきました。どうしてもキャンセル・返品したいのであれば、ディーラーにお願いするしかありません。

交渉次第では少しの費用だけで済んだり、他の車に使えそうなものは返品を受け付けてくれるかも知れません。
(少なくとも僕は受けていました)

絶対に返品不可となった場合は、カー用品買取店やフリマなど個人売買で売るしかないです。困ってしまわないように、よく考えてからお願いするようにしてくださいね。

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