エアコンを使っていると「酸っぱい臭い」や「カビ臭さ」を感じて不快に思う時があります。そんな時に便利なのが手軽に対策できるエアコンクリーナーです。
100均のダイソーでは「ジェットクリーナー エアコン用」という商品を販売しており、便利なモノが何でも安く売っていて感心すると同時に「本当に効果があるのか?大丈夫なのか?」と心配になります。
一家に複数台のエアコンを所有していても、一般的なエアコンクリーナーより安く買えてコスパが良いです。
試しに使ってみた効果の結論から先にお伝えすると、1缶110円(税込)で買えるダイソーのエアコンクリーナーに満足するような効果はありません。
カビ取りや臭いが消える効果がなければ意味がないですね。注意点も含めて使い方と効果についてをご説明します。
ダイソーのエアコンクリーナーの使い方
- 窓を開けて換気をする
- エアコンの電源を切り、プラグをコンセントから抜く
- フィルターを外して冷却部分を露出させる
- 溝に沿ってスプレー
- 15分以上放置して乾燥させる
- 洗浄水が汚れと一緒に排水される
フィルターの取り外しとホコリ除去をする
取扱説明書に従いフィルターを取り外すと、冷却部分(熱交換器)のフィンが見えます。
本体とフィルターの間に隙間があって、半年前に掃除をしたはずなのに、いつも通りめちゃくちゃホコリが溜まっていました。
ホコリが残ったままエアコンクリーナーを使ってしまうとフィンの奥に押し込んでしまったり、塊になって排水路が詰まる原因になるので、スプレーする前にできる限り取り除きます。
その都度思うことが、エアコンは掃除しずらくて本体カバーの取り外しは手間がかかります。
完全に余談ですが僕は元整備士で、車の修理で一番メンテナンス性の悪い場所がエアコンだったと感じます。
エアコンはカビが発生しやすい環境で、のちに悪臭が出る恐れがあると昔から分かっているのに、「ホコリが侵入しにくい構造」「熱交換器の前だけが取り外せる構造」にしないのは何故なんでしょうね。
これも余談ですが、ダイソーに上から貼り付けるエアコンフィルターが売っています。
掃除機ノズルが届かないところはガムテープで
フィン(プレート)は硬い物と接触させると簡単に折れ曲がってしまいます。
掃除機のノズルが入らなかったり届かないところは、ガムテープを使ってホコリを引っ付けると取れやすいです。
画像では裏返して指に巻き付けていますが、熱交換器のフィンに直接貼り付けて剥がすの繰り返しでも可。
静電気で引っ付くモップやフローリング用のシートであらかたキレイにした後の、仕上げとしてもおすすめです。
間に挟まっているホコリはなかなか手こずります。
溝に沿って上下方向にスプレーする
エアコン中央部の風が通り抜けない場所がカビの巣窟になっていました…(購入から5年)。
裏側の送風機(クロスフローファン)辺りは確認ができませんが、熱交換器の表面にこれだけ付着していと中もヤバそうです。
エアコンクリーナーは10cm程度離してスプレーしていきます。
ジェットノズルタイプはスプレー缶は左右に吹き付けるのではなく、フィンの間を通るように上下方向に吹き付けると、液剤の跳ね返り防止にも効果的です。
15分以上放置して乾燥させる
全体にスプレーできたら15分以上放置して完全に乾燥させます。
フィンがびしょびしょに濡れている状態でエアコンを稼働させると、送風口から液剤が飛んできたり、液剤のツンとした臭いが部屋に充満するので注意。
ダイソーのエアコンクリーナーの使用方法には、水洗いをするような手順は書かれていません。
プロの業者さんや本格的なエアコンクリーナーは水洗い(2液タイプのリンス作業)で液剤が乾く前に洗い流します。
その理由は、最近のエアコンは内部に防カビコートを施工している機種が多くて、液剤が残ったままになるとコーティングが剥がれてしまう恐れがあるからです。
機種によっては悪くなってしまわないか少し不安です。
ダイソーのエアコンクリーナーの効果
ダイソーのエアコンクリーナーでスプレーしてみても、全然キレイになっていません。(矢印部はフィンが曲がって白く見えているだけです。)
スプレー前とスプレー後を見比べてみます。
見比べても全く変わっていませんね。いくらジェットノズルでスプレーしても、見えている黒カビに対しての除去効果はありませんでした。
液剤の成分に含まれている、除菌剤のエチルアルコール(別名 エタノール)はカビにも殺菌効果があるとされています。
しかし、液剤がフィンの間を通り抜けてしまい、浸透するまでの時間が短いと頑固なカビは取れません。
お風呂用でよくあるジェルタイプのカビ取り剤は、長時間留まって効果的なのは有名です。黒く変色するほど育ってしまったカビに市販の液剤をスプレーするだけでは無力。
こすったり拭き取らないとキレイになりません。
そもそもカビ取り効果の記載なし
そもそもダイソーのエアコンクリーナー(ジェットクリーナ エアコン用)に「エアコン内部のカビが取れる」なんて、どこにも書いていません。
- 界面活性剤
- 安定剤
- 除菌剤(エチルアルコール)
- 香料
表裏の説明文を確認しても、一言も「カビ」という記載はなく、排水管から汚れを排出して「エアコン洗浄でお部屋さわやか!」なだけ。防カビ剤すら含まれていないです。
調べてみると、カビ予防や除去に関しての「合理的な根拠」を示すことが厳しいようで、平成19年度はカビに関しての排除命令(景品表示法)がたくさん出ていました。
参考:公正取引委員会 平成19年度
他社有名エアコンクリーナーでも「カビが取れる」などの明記はされていません。
ある程度はキレイになるのかもしれませんが、あくまでも「エアコン用洗浄剤(洗剤)」として認識するべきだと感じました。
酸っぱい臭いは取れない
スプレーした当日は酸っぱい臭いがしなくなって効果があると感じました。しかし、翌日にエアコンを稼働させるとまた酸っぱい臭い出てきて、”さわやか”に持続性はありません。
内部の目に見える黒カビが取れていないのだから当たり前ですよね。結露(水分)が出たことで、残っていたカビが繁殖しやすい環境になり、悪臭が再発したのだと思います。
ちなみにスプレーは微香性で芳香剤のような匂いがします。
僕は「いい匂い」としか感じませんでしたが、奥さんは「ツンとして目が痛い」と言っていました。体調や体質によっては合わない人がいます。
キレイにならない。臭いは取れない。思っている効果は感じられず、もう買うことはないです。
さいごに
ダイソーのエアコンクリーナーの使い方と効果をお伝えしました。
半年前はあんな風になっていなかったはず。前のお掃除から稼働していなくても、定期的に内部の確認はしておいた方が良いです。
あのカビの巣窟は明らかに身体に悪そうなので、信頼できそうな業者さんに頼むか、自分で全部バラバラにして掃除をしてみようと考えています。
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