オーディブルは色んなところでおすすめされているけど、実際のところはどうなの?朗読してもらうのに月額1,500円は高くない?使っている人の正直な感想が聞きたい。
- オーディブルの辛口評価
- 自己啓発系の書籍は不向き
- 書籍代がちょっと高い
- 会員になるのはあり
Amazonの「audible(オーディブル)」は電車の中や家事をしている時でも、手放しで「ながら聴き」ができて非常に便利。ネット上では好評で長年使っているヘビーユーザーもたくさんいます。
その反面、何かをしている時の同時進行で「自己啓発系書籍」は正直なところ不向きだなと感じました。あまり頭に入らないしプロに朗読してもらうような内容ではないかなと。
この記事は、本を朗読で聴くオーディブルをまだ試していない人に向けて、一通り使ってみた正直な感想をお伝えします。
オーディブルを使ってみた感想
何をしている時でも「ながら聴き」ができて全体的には満足のいくサービスです。
音楽に興味がない人がウォーキング中に読書をしたり、暗い部屋でライトを頼りにした就寝前の読書でも、目が疲れないメリットがあります。耳で聴けば目にも優しいですね。
しかし、本の種類によってはオーディブルは微妙です。ちょっと辛口でご説明します。
内容が頭に入らない
価格を問わず月に1冊の本が買える「オーディブルコイン(会員は月に1枚付与)」で、メンタリストDaiGoさんの「人を操る禁断の文章術」を購入しました。
評判通り内容が良くて「なるほど」と思える場面がたくさんあったのですが、聴き終わってみると、ほとんど内容を覚えていません。
つまり、自己啓発系の書籍は、プロの朗読で聴き進めていくには向いていないと感じています。
プロの朗読は”ええ声”で聴き取りやすいです。ただ、淡々と読まざる得ない内容で、「声の強弱・感情を込める」なんて場面はほぼなかったと思います。
これではプロに朗読をしてもらうメリットはないですね。紙の本にしろ、電子書籍にしろ、自分でページをめくって理解しながら読み進めて行く方が確実に頭に入ります。
では、小説やラノベなら朗読をしてもらう価値があるのかというと、これも微妙。
初めて読む(聴く)本ですと問題がないと思いますが、既に読み終わり、内容を理解している本は自分の中でストーリーの「雰囲気・場面のイメージ・匂い」までもが思い浮かびますよね。
メンタリストDaiGoさんの「人を操る禁断の文章術」では、文章は人を操ると述べています。
冒頭のお話で「あなたの思う、世界最高の美女とは?」という問いがあり、この問いで思い浮かべる人物像は人それぞれ違います。
- 金髪・黒髪
- 髪型・背丈・体型
- クールな人・キュートな人 など
語り手が男性なのか女性なのか。話し方でもお話のイメージが崩れてしまうかもしれません。
もちろん、好きな声優さんが読んでくれるから聴いてみたいというのはアリです。世界観を変えたくないのであれば、まだ読んだことのない本がおすすめ。
再生速度を上げるともっと分からなくなる
オーディブルは再生速度を「0.5倍~3.5倍」まで調整できて、2倍にすれば倍のスピードで聴き終わることができます。
しかし正直なところは2倍まで上げてしまうと、早口すぎて訳が分からなかったです。それにプロの朗読を早口で語らせてしまうと勿体ない気がします。
実用的なのは「1.1倍~1.2倍」まで。それ以上早めてしまうと「内容を理解できない」「プロに読んでもらう意味がない」になります。
短時間で多く聴けるメリットがありますが、ゆっくり読んでもらって、じっくり聴くべきですね。
すぐに読み返せない
オーディブルの操作パネルに、朗読で気になったところを保存しておける「ブックマーク」があります。
タップで簡単に保存・呼び出せる便利な機能なのですが、紙の本で読み返すよりも劣ります。紙の本は大事なところに付箋を貼っておけばすぐに確認できる。
しかし、オーディブルはまた朗読で再生をするので、目で読むより時間がかかるのです。自己啓発系やHow to系の書籍では、やっぱり使いにくいかなと。
「アレなんだっけな?」と思って読み返すのも、前後の文脈から聴かなければいけないので、”欲しいところ”だけがすぐに手に入らない。
上手な使い方としては、英語勉強をする時が向いていると思います。
表現集や勉強法の書籍が大量に配信されていて、洋書は何十万冊と見つかります。耳で聴きながら手で書き取りができ、英語初心者から上級者も学べるサービスです。
1冊の書籍の値段が高い
僕の大好きな「著者:太宰治 人間失格」をオーディブルを通常価格で買うと2,500円。オーディブル会員価格(30%オフ)でも1,750円です。
大好きな本を朗読してもらうと「どんな感じだろう?」と思っても、購入を躊躇う価格設定。どこの本屋さんでも売っている文庫版は、新品が350円くらいで買えちゃいますので。
「著名人と契約してスタジオを使って編集して」となれば、そりゃあ製作費はかかると思います。でも古い作品が会員価格で1冊1,750円もするのはさすがに高い…。
小説で読んでから面白くて映画も見た「著者:貴志 祐介 青の炎」は会員価格で2,450円。コインで購入するならまだしも、お金で支払うにはちょっと高すぎますね。
調べてみると青の炎の再生時間は13時間54分もありました。
小説版で読むと数時間、映画版で見ると2~3時間の長さ。14時間弱もかけて朗読してくれるなんて、どのように展開していくのか逆に気になる。
次のコイン付与で購入してみたいけど知っている内容は、やっぱり躊躇う価格設定です。
オーディブル会員になるのはあり
月額1,500円の会員になれば、コインがもらえて好きな本が一冊買えます。個人的には自己啓発系以外で読んだことがない小説やラノベをコインで買うのはありです。
元々の値段設定が高めですが、1,500円以上の作品を購入すれば元が取れますし、会員限定特典で聴き終わっていても「返品」が出来ます。
月に数冊、返品で取り替えて聴けば、本屋さんで買うよりも安上がり。
カスタマーサービスの人から「タイトル、ナレーターの声がイメージと違っていた場合は常識の範囲内なら何度か返品できる」と言ってきたので、返品自体が悪いことではありません。
使い倒そうと思うと”常識の範囲内で”返品しない手はないですね。
あとは「Audible Station」がオーディブル会員なら誰でも無料で楽しめます。
- ビジネス
- お笑い
- 落語
- ヨガ
- 文学
など
こちらも著名人の声で配信しているコンテンツで、「Audible Station」だけでも会員になる価値があります。
まとめ
オーディブルを使ってみた正直な感想をまとめます。
- 声優さんや役者さんの声が聴きたい
- 「ながら聴き」をしたい人
- 英語の勉強をしている人
- 臨場感のある声で朗読をして欲しい人
全体的に辛口でお伝えしました。返品制度がなかったら使っていなかったかな。淡々と読み進める自己啓発系から最初に選んだのも、印象が悪くなった要因かもしれません。
やはり、自己啓発系の本よりもストーリーのある本をおすすめします。
とはいえ、僕の理解力がないだけかもしれません。購入する前にサンプルを聴いて確認してみてくださいね。